お腹に赤ちゃんを授かったら「葉酸」!まるで合言葉のようですよね。妊娠初期に欠かせない栄養素として今注目の葉酸ですが、いったいどんな働きをするものなのでしょうか。
目次
葉酸とはどんなもの?
葉酸は、水溶性のビタミンB群の一種です。ほうれん草の葉から発見されたので葉酸と名づけられました。
葉酸は体の中に摂り込まれると少しずつ形を変え、細胞を作ったり再生したりするのに必要な、アミノ酸や核酸を合成する働きを担うようになります。
特に重要なのは核酸。これはDNAやRNAのことで、細胞の核の中にあって遺伝情報を保存し、その遺伝情報に従って身体を作っていく指令を出すところ。いわば、生命の根幹となるものです。
葉酸が足りなければ核酸が作られなくなります。核酸が作られなければ細胞はできなくなってしまいます。
赤ちゃんの新しい細胞ができる妊娠期に葉酸が必要不可欠な栄養素と言われるゆえんはそこにあるのです。
葉酸がここまで注目される理由は?
胎児の細胞増殖が盛んな妊娠初期に葉酸が不足すると、胎児の神経管閉鎖障害(脊椎の神経管の癒合不全による先天異常)の発症リスクが高まることが以前から示唆されていましたが、近年の多くの研究で、葉酸を十分に摂取すればこの病気の発症リスクが大幅に減少することがわかってきました。
これらを踏まえて、2000年に厚生労働省から妊娠の可能性がある女性に対して葉酸摂取に関する通知が出され、さらに、2002年度から母子健康手帳に「妊産婦の葉酸摂取に関する記載」が追加されました。
こうしたことから葉酸が一躍脚光を浴びるようになった、というわけなのです。
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葉酸不足が赤ちゃんに与える影響は?
前述のとおり、葉酸が足らないと核酸が作られなくなり、新しく細胞分裂ができなくなります。
胎児の細胞分裂がさかんな妊娠初期(4週~12週)に葉酸が不足すると、神経管閉鎖障害などの先天性の疾患をまねく危険があります。
また、授乳期においては、赤ちゃんの発育に遅れをおよぼすことが指摘されています。
葉酸は妊娠のどの時期に摂取すればいいの?
葉酸はできるだけ早い時期から摂り始めましょう。通常ですと、妊娠2ヶ月を過ぎたあたりで妊娠に気づくことがほとんどですが、もうその頃には赤ちゃんの大事な器官の発達はどんどん進んでいます。
ベビ待ちの方、妊活中の方はもうその気持ちを持ち始めた段階から積極的に葉酸摂取を始めましょう。
基本的には出来るだけ早い段階から始めて、妊娠後期までを摂取期間と考えるべきでしょう。
厚生労働省の指針によると、妊娠中期や後期も母体の健康のために葉酸摂取を勧めています。
葉酸はどうやって摂取するの?
厚生労働省は1日400μgの葉酸摂取を推奨していますが、これはほうれん草200g(約1束)に相当します。
ただし、これは生野菜として食べた計算によるものであって、料理すると水や火で半分の葉酸が死滅するので、そうやって食べる場合は毎日2束必要という計算になります。
これだけ食べるのはなかなか大変ですよね。
しかも、ほうれん草のアクには尿路結石のもととなるシュウ酸がたくさん含まれているので大量に食べるのは好ましくありません。
葉酸は毎日補給しなければならないので、ほうれん草で補給するのは現実的ではありませんよね。となれば簡単に摂取できるサプリメントを検討するのが得策なのではないでしょうか。
葉酸サプリの注意点は?
葉酸はいくら必要だからといっても、たくさん摂ればいいというものではありません。
普段の食事で摂る葉酸は、過剰分は尿となって排泄されるので心配はないのですが、サプリメントを飲み過ぎることによる副作用についてはまだ詳しいことはわかっていません。
サプリメントも薬も過剰摂取して良いことは何もありません。厚生労働省の推奨量である葉酸1日400μg、これを超えるサプリメントを飲むのは絶対にやめましょう。
葉酸サプリはとても多くのものが出されていて、正直どれを選んだら良いのかわかりませんよね。選び方の1つのポイントとしては、消費者が知りたい情報をすべて隠すことなく開示してくれている製品を選ぶ、というのがあります。そうすれば選ぶべきサプリメントはおのずから絞られてくるはずです。
まとめ
葉酸は、赤ちゃんの新しい細胞が作られる妊娠期に必要不可欠な栄養素です。
胎児の細胞分裂がさかんな妊娠初期(4週~12週)に葉酸が不足すると、神経管閉鎖障害などの先天性の疾患をまねく危険があります。
葉酸摂取は出来るだけ早い時期から初めて妊娠後期まで続けましょう。
食事だけで葉酸を補給するのは難しいので、足りない分はサプリメントで摂るようにしましょう。1日400μgを超えるサプリの摂取はやめましょう。